いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。
AQUA MIXT 潤治です。
以前のブログでも書いたことがある
「コールセンター」シリーズ…。
AQUA MIXT が軌道に乗る前のお話です。
僕はあるコールセンターでアルバイトをしていました。
そのコールセンターはテレビを観ている人たちからのお問合せに対応するところでした。“お問合せ” というと聞こえは良いですが、要するに “クレーム処理” です。
「留守番録画していたんですけど…ドラマが半分しか録れていないんです。
何で野球延長しちゃったんですか?どうしてくれるんですか?」
→ええ?録画の問題がこちらの責任ですか?
「なんで、真央ちゃん(女子フィギュア選手)だけをもっと映さないんだよ!
至急カメラマンを呼んでこいよ!」
→生放送じゃないし…
「あの占いのおばちゃんを出演さすなよ~不愉快だからさ~!」
→番組、観なければいいじゃないの?
「あのドラマの終わり方、納得いかないんですけど!(怒)」
→納得できない…と言われても…
全国から選りすぐりの精鋭たちのクレーム感覚だと思います。
だって、もう「いちゃもん」ですから…
電話から聞こえてくるのは、その人たちのむき出しの感情です。
テレビの情報に触発されたその人たちの不安や怖れ、憤りが聞こえてきます。
見ず知らずの人たちの感情の波に襲われて困惑することもあり、
コールセンター内では、精神的にまいってしまう人たちも多かったです。
しばらくすると、その職場に慣れて僕は、
後輩の指導をさせてもらうようになりました。
開口一番、怒りをぶつけてくる人たちに戸惑いながら、お話をしていくわけです。
後輩の指導で気をつけていたのが、
「経験ではなく、何を目指しているのかを大切にすること」
でした。
人とのコミュニケーションなので、
パターンもマニュアルも適応できません。
それを当てはめようとすると、相手は抵抗します。
さすがのクレーム感覚なので、そういうセンサーも達者なのかもしれません。
テレビの世界がまるで自分を取り巻く世界のように混合しがちな…
ある意味、イメージ力があるし、それが「諸刃の剣」状態でもあります。
ほんの小さなことから「幸せを増幅する力」もあるだろうし、
「不幸や不安を増幅させる力」もあるでしょうね。
僕たちにできるのは「何を選択するか?」 だけです。
さて、話がずれました。
クレーム処理(お問合せ対応…)では、あまり経験が機能しません。
いつも「とれたて」のフレッシュな怒りなので、
その時、その人とどう接しようと決めているかが大切です。
相手の反応で決めるのではなく、
自分が相手をどう見るか?どんな空間にしたいか?
まず、始めに決めておきます。
それがないと、押し寄せてくる「むき出しの感情」に飲まれてしまいます。
なので、経験ではなく、
「何を目指しているか?」がとても大事なわけです。
経験が増え、実績が出来てくると、
つい、それが自分の能力であると慢心してしまいがちです。
過信や慢心するという見方もできますし、
伸びしろ、可能性と見ることもできます。
やっぱり、「何を選択するか?」なのかもしれませんね。
コールセンターでいつも何を目指すかを自問していました。
「電話をかけてくる人の感情に寄り添おうとすること、理解しようとすること」
いつもその方向に針路を取れる自分でありたいと思います。
それはパートナーシップでも同じことなのですが…
(次回「コミュニケーション能力ゼロの男」 に続く。)
この世で一番大事なことは、
自分が「どこ」にいるかということではなく、
「どの方角」に向かっているか、ということである。
◆
すべての使命は、
崇高に追求されるとき、
崇高なものになる。
オリバー・ウェンデル・ホームズ(作家)
【限定数募集】 潤治の「人間関係処方箋☆セキララレッスン」
その人間関係に意味はあるのか?あなたを取り巻く人間関係が教えてくれるあなたの人生に必要なエッセンスを紐解いていきます。そのためにさまざまな感情を味わっていきます。