不登校には親の理解と支援が必要
「不登校」と聞くと、「学校には行くべきだ。」「学校をサボってはいけない。」「学校に行かないと将来困る。」と多くの保護者は思うようです。
娘は、小学校に通い始めて半年ほどで、
「小学校は嘘が多い。」
「パパ、学校やめてもいいんだからね。」
「給食ではなくて、おうちでご飯食べたい。」
と言い出しました。
「学校は行くべきだ。」と思っていた僕でしたから、娘の提言にはじめは戸惑いました。
しかし、娘の真剣な物言いに、「違う選択肢」を選んでみようと思うわけです。この時にいったん自分の「思い込み」「決めつけ」「信念」は脇に置きます。
積極的に不登校してみようという話に落ち着きました。
親としての意見、娘の意見をテーブルにあげて、段階的に自主的に不登校になろうというわけです。
小学校2年生から、週3→2→1 と登校日が減っていき、小学校3年生になったら学校はやめるというのが、娘の意志決定でした。
自由意志の行使で得られるもの
娘もそうですが、多くの子どもたちが自由意志を行使することによって得られるものは多岐にわたります。
- 自己決定力の向上
自由意志の行使を支援されると、子どもたちは自分で決められるようになります。何かを決めることで自信を持って自分の人生を歩んでいくことができるようになります。 - 責任感を持つようになる
自由意志を尊重されることで、子どもたちは自分自身の行動に責任を持つことができるようになります。責任感が形成され、自分の行動や決定について真剣に考え、より良い選択をすることができるようになります。つまり、自分の人生は自分で変えられると知るということですね。 - 創造力の発揮
自分の意志で人生を創っていくことで、子どもたちは自分自身でアイデアを出したり、創造的な解決策を見つけたりすることができます。のっぴきならない状況でも、人のせいにしたり、逃げたりせずにクリエイティブに解決していきます。 - 自己肯定感の向上
応援や支援を受け取りながら、子どもたちは自分自身を認め、自分自身の能力に自信を持つことができるようになります。世間が優しいことにも氣付いていくでしょう。なぜなら、自己肯定感の高低で世界がどう見えるかが決まるからです。
自己肯定感が向上することで、子どもたちはより自分らしい人生を歩むことができるようになります。 - 他者に優しくなる
自分が支援されていると感じているからでしょう。他人を応援したり、助けたりすることが多くなります。
などが、娘やアンスクーリングの子どもたちを見ていて思うことです。
自分が尊重、応援、支援されていると感じることの大切さです。
学校や地域の皆さんと良い関係でいる
家族総意の自主卒業をして1年。
そのまえから、週3,2,1日登校と減っていましたが…。
はれて学校と縁が切れたと娘はホクホクでした。
さて、保護者と学校側のやりとりは発生しています。
学校対応は年に3回面談(7月・10月・3月)1回30分ほど。
娘と父でうかがいます。
堂々と先生と話をする娘に度毎に感心します。
それも多くの人との支え合いの中で生まれたものだろうと。
地域の皆さんに支えられていることもお伝えすると学校側も協力体制を示してくれます。また、学習の実績などをノートに記録して学校にざっくりと報告。
担任の先生は学習記録に載っていた映画を観て人生を考える機会になったとか。
学校というひとつの場所をあたかも唯一無二の居場所にする必要はないと心から思います。
他の場所もあるし、そもそも世界は広い。もちろん、これは大人も同じ。
つい、娘を心配するフリをして自分の存在意義を確かめたくなる僕ですが、そんな僕に娘が言ってのけるのは、
「パパ、自分の居場所はね、自分で作るんだよ!」
「でも、一番の居場所は家族!ありがとね。」
各々が、自分の人生に真剣であればいい…。シンプルです。
そして、支えて支えられて生きていることを、日々の生活で感じられるのが、不登校のいいところでしょう。父親である僕自身も学んでいます。