お味噌作りの時、手は石鹸で洗わないでください
まだ、コロナ騒動以前のお話です。
みそソムリエの小野敬子さんが、集まった園児と保護者の前で味噌作りのワークショップをしてくれました。
「石鹸で手は洗わないでくださいね。」
と小野さんが常在菌のお話をしてくれました。
常在菌は、僕たちの身体に生息する微生物のことで、僕たちの健康に重要な役割をはたしてくれています。菌のバリア機能です。ですので、消毒や石鹸などでの手洗いで常在菌を減少させるのはあまりおすすめはできないわけです。
しかし、コロナ騒動が始まり、このことを声高に言うのは難しい状況になったと小野さんが話してくれました。「自分の氣持ちにしたがってくださいね。」とソフトな言い回しにしていました。(マスクも花粉症なので、とことわりを入れていました。)
石鹸で手洗いするとほとんどの菌はいなくなりますが、12時間経つともとの数ほどに増えることができます。日常生活でも石鹸での手洗いは1日1回くらいで、肌のバリア機能を崩さずにいられるでしょう。
知って得する「常在菌の役割」
免疫力の向上
常在菌は、免疫細胞を活性化させ、炎症を抑制することで、免疫力を向上させます。特に、腸内細菌叢(腸内フローラ)は、免疫系と密接な関係があると言われています。ですので、腸内環境を整えることで、免疫力を高めることができます。
爽やかなお通じ
腸内細菌叢は、食物の消化や栄養素の吸収、腸の運動性の調整などに関与しています。また、腸内細菌叢のバランスが乱れると、便秘や下痢などの消化器系のトラブルが起こりやすくなります。バランスを整えば、健康的に過ごせます。
穏やかな氣持ちに
最近の研究によると、腸内細菌叢は、脳と腸の相互作用に影響を与えることがわかってきました。腸内細菌叢のバランスが乱れると、不安やうつ病などの精神的なトラブルが起こりやすくなります。
お肌も元氣に
常在菌は、皮膚の健康にも関与しています。例えば、乾燥肌やアトピー性皮膚炎などのトラブルを抑える効果があります。また、皮膚のバリア機能を強化することで、外部からの刺激や感染症から身体を守ることができます。
常在菌を活かして生活することは、健康的な身体を維持するために非常に重要と言えます。
常在菌を増やす方法としては、本来の製造方法である醤油・味噌・麹などの発酵食品を積極的に摂取することがあげられます。
楽しく味噌つくり
今回は、我が家のご近所「聖ヶ丘商店街」にある「美術ひろば タネノス」で開催されました。集まった皆さんで、白米麹味噌を仕込みました。3ヶ月〜半年、待って食します。
菌と共存する、お互いに助け合っていることをどれだけ身体で感じられるだろうと思います。自分たちの常在菌で作る「手前味噌」は、自分の身体に馴染みます。
そうはいっても、子どもたちですから、友だち同士協力しあって、大豆を潰す、麹と混ぜる、袋に詰めるはお互いの手でやり合いっこ。みんなの常在菌の交流です。
笑い合って楽しい常在菌の交流になりました。
お味噌を手作りするメリットのまとめ
- 健康にいい
自家製のお味噌は、添加物や防腐剤が含まれていないため、健康に良いと言えます。また、自家製のお味噌には、発酵過程で生成される有用な細菌や酵素が含まれているため、腸内環境を整える効果を期待できます。 - お財布に優しい
市販のお味噌は、手作りのお味噌に比べて高価な場合があります。自家製のお味噌を作ることで、節約になります。 - 味のバリエーションが増える
手作りのお味噌を作ることで、自分好みの味に調整することができます。また、お味噌によっては、材料や調理方法を変えることで、異なる味も楽しめます。 - 手で味わう学び
家族や友だちと一緒に楽しむことができ、また、発酵過程を観察することができるため、科学的な興味をそそられます。 - 環境に優しい
自家製のお味噌を作ることで、プラスチック容器などの廃棄物を減らすことができます。また、自然な発酵過程を利用するため、環境にやさしい方法と言えるでしょう。