先日、東京都清瀬市での自主上映会に参加してきました。
「自立への道 不登校が呼び覚ますもの」というもの。
中野での上映会に続き、2回目です。
不登校とは、いったい何なのか?
小・中学校における不登校の児童生徒数が2020年度、ついに20万人近くに達し、過去最多を記録しました。しかも、8年連続で増え続けています。これは大きな社会問題です。
まずは、義務教育の9年間…
この「義務」は誰にとっての「義務」なのか、ですね。
【日本国憲法 第 26 条】
1.すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2.すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。 義務教育は、これを無償とする。
教育を受ける「権利」を子どもたちは持ち、教育を受けさせる「義務」は国や保護者が持っています。子どもはその「権利」を行使することを認められています。
親としては、子どもを「学校に行かせていない」「行かせるような努力をしていない」ということで、それを責められ、罪を負うような感覚、または怖れがあるかもしれませんね。
国から、就学義務履行の督促が来るのではないか?という怖れ、周りと違うことを選択することへの怖れでしょうか。
文部科学省のHPでは、「就学義務履行の督促」について書かれています。
つまり、「不登校」は、義務教育期間の子どもが学校に行かない「正当な事由」として、この国の教育を所管する行政機関が正式に認めている、ということです。督促が発生する例として、義務教育期間中の子どもを働きに出して、子どもが教育を受けたくても受けれないなどの場合でしょうか。ありえます?不登校で悩むご家庭で…。
親はこういったことを知り、行政機関に確認をとり、子どもの氣持ちに寄りそい、コミュニケーションをとることで、正当な事由を意思表示する氣持ちが親子共々、発生するかもしれません。
不登校は積極的に行使する権利である、と言えるでしょう。
「子どもたち自身が、自分の意志で学校に行かない」
という場合は、子どもはもちろん、保護者も義務を果たせてない事にはならないのです。
不登校は創意工夫の日々
上映会のスタッフの導きで、娘が学校に関して思うところを書いた文章…
「学校へのリベンジ」が参考図書のコーナーに貼り出してもらいました。
大人が書いたのではないかと思わせるほどの力作です。
小学校に通い始めて半年ほどで、
「小学校は嘘が多い。」
「パパ、学校やめてもいいんだからね。」
「給食ではなくて、おうちでご飯食べたい。」
と言っていた彼女から視た小学校の問題点を書いています。
子ども自身、本当は「大人の嘘」に敏感なのでしょう。父親である僕もなるべく正直に生きるようにしています。(汗)
「不登校」という言葉
「不登校」という言葉…
どのような印象を持っていますか?
僕自身は、あたかも「不」を使うことで、そうできていないことはマイナスという意識を喚起させるなぁと感じます。
言葉の定義を操作し、ネガティブキャンペーンをし、多くの人の価値観を誘導するのは、いつの時代でもありますね。
そんな「とらわれ」がなければ、もっと自由になれるのに、と思います。
不登校が呼び覚ますもの
僕が中学生の頃、1980年代…
「登校拒否」という言葉で
登校しない児童を問題視しました。
前提が
「すべての児童は学校に来るべきである」
というべき思考なんですよね。
義務教育を普及させようとした時に、
そういうものの見方を普及させたそうです。
そして、
こういう「べき思考」が創り出す世界にはいろいろな人間が集まります。
「すべての児童は学校に来るべきである」
まるで、勘違い、自己中心的オレ様彼氏が、
「みんな最初はオレを嫌がるよ。」
「え、君、オレにハマってないの?マジで?w」
と言っているように思えます。
また、
心理学の交流分析的に言うと
「オレはOKだけど、オレにハマらないキミはOKじゃない」
と思い込んでいるようでもあります。
モラルハラスメントど真ん中です。(個人の感想です)
そして、学校に行けない子を助けたい人も存在します。心理学では、「救済者」と呼びます。
多くはこじれた人間関係を生みだすことになりますが…。
靴のサイズが違うと泣く少女に、
「いいからこの靴に合わせるようにがんばろう!」
と追い込んでいくのが学校(義務教育)とも言えるでしょう。(個人の感想です)
学校という選択肢以外を持つ子どもたちは増え、
学校という体制が、変わらざるを得ない状況です。
自主上映会での、この映画が呼び覚ますものは、
個人から、家族、そして自治体や国に
大きな影響を与えていくだろうと勢いを感じます。
本当に学びたいことを
本当に学びたい時に学ぶ自由、
大人も忘れずにいたいものです。
「自立への道 不登校が呼び覚ますもの」
映画監督 種 蒔夫氏のブログはこちら