アイスひとつ選ぶにも、人生の教えがある(前編)

ハッピーライフ

いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。
AQUA MIXT 潤治です。
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前回の記事「人生の運転席に座るかどうかは…◯◯次第」の続きになります。
質問力がいかに自分の思考を拡大し、
本当に望んでいること(自分の価値観)を明確にしてくれるかというお話しでした。
外界の情報(騒音)価値観にひかされて自分の考えにない行動をとることが日常生活には溢れています。
「これをしたほうがいいのではないか?」
「あなたには、◯◯が足りないのではないか?」
「◯◯になりたかったら、◯◯すべきですよ。」
急がないと、今が◯◯するチャンスです。」
「あの人が◯◯なのに、あなたはどうですか?」

そういった騒音を自分自身の声だと思い、
行動指針を決めている場合があります。
あなたはどうでしょうか?
本当に望んでいるものを見つけるには、質問力を磨く必要があります。
それは歌を習ったり、料理教室に通うように継続的なレッスンが必要です。
今回のお話しは、外界の情報(騒音)に翻弄し、
本当に好きなものを見失いそうになる
チョコアイス好きな男のお話です。


「チョコかアイス、どちらにするかが問題だ。」

彼は幼い頃、アイスというものをあまり食べた記憶がなかった。
それは母親の食生活へのこだわりの影響が大きかった。
アイスというものに憧れながらも、幼い頃、彼が口にするのは、
母親がスーパーマーケットで購入してくる「10本入りのアイスキャンディー」だった。
もっとリッチな味のアイスが食べたい
氷菓ではなくて、アイスクリーム・バニラアイスが食べたい
この思いは幼少期にすり込まれ、
その後の彼の人生に大きな影響を与えることとなる。
そして、彼はチョコレートに関しても、母親の制限が加えられていた。
スーパーマーケットで母親が購入してくるのは、
チョコレートではなく、黒糖で作ったお菓子、麩菓子がほとんどで、
甘さの質が違う!と思いながらも、口に含んだ時の甘さにほだされ、
甘さへの欲求がいっとき止むのであった。
たまに母親が買ってくれる「森永 エンゼルパイ」に、
胸を躍らせてはいたが、
いつか板チョコというものを食べてみたいと思うのであった。
まるまる一枚かぶりつきたい!という抑え込まれた思いだった。
そんな幼少期を過ごした彼にとって、
「チョコかアイス、どちらにするかが問題だ。」
というのは、大人になってからの甘いものを選ぶ時の大切な基準となった。
そんな折、彼はひとつのアイスに思いがけずに出合ってしまった。
「森永乳業 チェリオ」 。
外側のコーティングされたチョコはパリッとした歯ごたえ、
内側はバニラの中に板チョコがあるというチョコ好き、アイス好きにはたまらない…、
「チョコもアイス」も楽しめるバーアイスなのである。
アイスも楽しめ、チョコ感も満足のいく逸品に、
彼は恋をしたのであった。
それから、彼はチェリオに夢中になっていき、
20代の頃、チェリオとの恋愛に明け暮れたのだった。
純愛に次ぐ、純愛…。
純愛まみれだった。
大人になった彼は、自分が働いて得たお金で好きなように、
アイスやチョコレートを大量購入するようになった。
抑えていた感情が爆発したのだ。
いわゆる「大人買い」である。
少々、お高いハーゲンダッツにも手を出すようになった。
高級アイス、大人デビューだ。
しかし、恋慕の情はほだされることなく、
ハーゲンダッツのカップアイスを250円で購入するんだったら、
チェリオをふたつ購入するほうを結局は選ぶのであった。
チェリオへの貞操を守る彼なのだった。
さらに時が進み、
彼はベジタリアンとなった。
市販のアイスに含まれる内容成分があまり身体に良くないことを知り、
あんなに愛したチェリオも例外ではなく、
内容成分を見ると、身体に悪影響を与えそうなものばかりだった。
準チョコレートって何だ?植物油脂は何を使っているんだ?
安定剤・乳化剤を使っていたんだ…。
ツヤはどうやって出していたんだ?
数々の疑問に押し潰されそうになった。
信じていたのに…
裏切られたような気持ちに彼はなったのだった。
疑心をこれ以上、持ちきれずに、
彼はチェリオとの思い出を抹消しようとするのだった。
チェリオ、ああ、知ってるよ!
あいつはね、身体に悪い原材料を使い、
さも、美味しいようなことを言って近づいてきて、
僕の口の中を幸せにしてしまうんだよ。
甘い言葉と味にだまされちゃいけないよ。
それが奴らのやり方なんだ。
口の中を甘くしちゃえばこっちのもんだって思っているんだ。
あんなアイスに一時的でも恋をしていた自分が情けない。
もう、姿を見ても、こちらからは声をかけないし、
チェリオからも声をかけないで欲しい。
純愛だったチェリオとの思い出を、
「騙された、裏切られた記憶」として、
片付けようとする彼だった。
たまに思い出す、彼がキラキラとチェリオと共に輝いていた記憶は、
そのたびに封印され、なかったことにされるのであった。
ベジタリアン生活も数年が過ぎ、
チェリオのことも忘れていた時のことだった。
いろいろなバリエーションを増やし、
立派になったチェリオに再会したのだ。
あるコンビニで。

アイスひとつ選ぶにも、人生の教えがある(後編1)」 に続く。
怒濤の質問力の大切さに気づくお話です。

コメント

  1. 潤治 より:

    高橋さま
    楽しみにしていてくださいね。
    楽しんで書きますので、
    頑張って読んで下さいm(__)m。

  2. 高橋津雅子 より:

    次回のお話が楽しみです。

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