以前、「信じ続けるのはタフなこと?」という短編の物語を書きました。
もう、7年前のことです。
→「信じ続けることはタフなこと?」シリーズ
物語に出てくる「彼」は、自分の望みを知り、行動を起こし、その望む未来を前にしながら、その未来を信じることができませんでした。しかし、それは誰にでもあることで、幸せな自分よりも不幸になっていく自分のほうがしっくりすることもあります。
「受け取ること」という手垢のついたスピリチュアルな至言がありますが、無限の幸せを感じ続けることよりも、我慢すれば底が想定できそうな不幸のほうが居心地が良いなんてこともあります。
今回の物語も、「信じ続けるのはタフなこと?」をテーマに書いていきます。
相手を信じ、少しずつ自分の中にはあぶり出される猜疑心…。
その猜疑心を味わい続けることはとても辛いことかもしれません。
それなら、被害者として自分にレッテルを貼る方が楽と思ってしまう時もあります。
やっぱり、忙しかったのかな。
同窓会、来られなかったんだね。
クラスのみんなも寂しがっていました。剛くんは「ミツル君と連絡が取れない!」って怒っていました。
怒ることないのにね。きっと寂しくてそんな態度を取ってしまうんだろうと思います。
彼、ミツル君のこと大好きだもの。
何か裏切られたような気持ちになっちゃうのかもしれないね。
ミツル君、どうしているのかな?夏休みはバイトやサークルに忙しくしているのかな?
東京の大学生活は、一気に視野が広がる時なんだろうね。
こんな田舎の生活とは全く違う世界が広がっているんだろうね。
ひとりになりたいと思っても、狭い町ではそうもいかず、噂や評判は飛び交い、プライベートもあったもんじゃないから。家族も時に煩わしいこともあります。
その点、東京では多くの人たちがいて、わたしもその他大勢のひとりになれるのかな。
誰もわたしのことを干渉しない、誰もわたしを知らない、そんな生活ができるのかも。
贅沢な悩みなのだよね、ミツル君に家族の煩わしさを愚痴るなんてごめんね。
同窓会、ミツル君、会えなくて寂しかったです。
お返事もらえるとうれしいです。
忙しいのかな。
忙しいよね。
早紀