「なんだか生きづらいな…」
「いつも周りの顔色ばかり伺ってしまう…」
もし、あなたがそう感じているなら、それはもしかしたら、あなたの心の奥にいる「もう一人のあなた」が、あなたに何かを伝えようとしているサインかもしれません。
心理カウンセラーとして、僕は長年、多くの人々の心と向き合ってきました。その中で、僕たちが抱える悩みや苦しみの多くが、心の奥深くにいる「インナーチャイルド」、つまり、幼い頃のままの姿で生き続けている「内なる子ども」と深く関わっていることに気づきました。
「いい子」を演じてきた、内なる子どもの涙
インナーチャイルドは、私たちがこの世界で生きていくために、その純粋な声を抑え込んでしまった、幼い頃の私たち自身です。
- 「泣かないわたしは、えらい」
- 「大人に迷惑をかけないわたしは、いい子」
- 「きちんとしていると、大人に褒められる」
- 「弱音を吐かずに、頑張る」
僕たちは、親や周りの大人たちに褒められたい、愛されたいという一心で、こういった言葉を、まるで心のルールのように自分に言い聞かせてきたのではないでしょうか。
その結果、僕たちの「内なる子ども」は、本当の気持ちを表現することをやめ、まるで誰かの顔色を伺うかのように、あなたの行動や感情を、無意識のうちに支配するようになってしまったのかもしれません。
そして、その影響は、大人になった僕たちにも引き継がれていきます。
あなたが、周りの人たちの顔色を伺い、本当の気持ちを言えなくなることがあるとしたら、もしかしたら、あなたの「内なる子ども」が、ずっとそうしてきたからかもしれませんね。
心の奥底に隠された「本当は…」の声
でもね、あなたの心の奥底には、そのルールに縛られ、ずっと我慢してきた「本当は…」の気持ちが、まだ息づいています。
- 本当は、泣きたかった
- 本当は、甘えたかった
- 本当は、くじけたかった
- 本当は、無理だと言いたかった
その声は、心の奥で静かに、でも確かに、あなたの癒しの言葉を待っています。あなたの本当の気持ちに触れることができるのは、この世界で「あなた」しかいません。
「本当は、本当は、本当は…。どうしたかったの?どうしたいの?」
「一緒にいようか。」
そう、あなたの「内なる子ども」に、優しく問いかけてみましょう。まるで、大切な友人に話しかけるように。
インナーチャイルドとの対話が人生を癒す魔法
インナーチャイルドとの対話は、心の奥にしまい込んでいた感情や、幼い頃の痛みを解放する、最もパワフルな癒やしの方法の一つです。
あなたが、心の中でそっと、「大丈夫、もう自分を傷つけなくていいんだよ」と、許しの言葉を囁いてあげた時、あなたの「内なる子ども」は、きっと、凍てついた心を溶かし、温かい涙を流し始めるでしょう。
そして、できれば、その涙を、我慢せずに流してあげるといいでしょう。
泣くことは、弱いことではありません。それは、あなたが、自分自身を深く愛し、大切にしている証です。泣きたいだけ泣いて、泣きやんだ後には、心がすっきりと軽くなり、また一歩、新しい道を歩み出すエネルギーが湧いてくるはずです。
僕たちは、皆、心の中に「内なる子ども」を抱えながら生きています。その子の声に耳を傾け、優しく抱きしめてあげることで、僕たちは、過去の傷を癒し、本来の自分自身を取り戻すことができるのです。
あなた自身が、あなただけの救世主
あなたの「本当は…」の気持ちを大切にしましょう。
それは、誰のためでもありません。あなたが、あなたらしく、心から満たされて生きるために、一番大切なことです。
インナーチャイルドとの対話は、特別な場所や、特別な時間が必要なわけではありません。あなたの心の中で、いつでも始めることができます。
今日から、少しずつ、あなたの「内なる子ども」に、優しく語りかけてみませんか?
きっと、その対話が、あなたの人生を、温かい光で満たしてくれるはずです。
コメント