彼が恋愛する理由(4)

ハッピーライフ恋愛・結婚

こんにちは、ジブリ映画「風の谷のナウシカ」 に出てくる小型機『メーヴェ』に乗ってみたいと思っていた潤治です。PA160121.JPG
さて、“彼が恋愛する理由” シリーズの第4回です。
(第1話はこちら…)
僕たちが生まれてくる時、魂が望む人生を活かすために天使が守護につきます。
魂が今世(地上生活)で、あらかじめ望んでいた人生を生きるように、働きかけてくれるのが彼ら(彼女ら)の役目です。
僕たちが意図を持つことで、それに沿った守護をするにふさわしい天使もやってきます。
豊かになりたいと意図すれば、その天使(アバンダンスエンジェル)が、恋愛したいと意図すれば、その天使(ロマンスエンジェル)が、僕たちの人生に働きかけてくれます。
今回、主人公の純一は、心から恋愛をして、人生を共にできるパートナーを探しています。合コンを通じて出逢う女性は多いのですが、理想の女性となかなか出逢えないと純一は思っているのでした…。
そして、また合コンの夜がやって来ました。

その夜の合コンに参加した純一は、今ままでと何か違う気がした。
いつもどおりの男連中との掛け合い、話題が、
その日の純一には、ひどく疎ましく感じた。
あれ?どうしたんだろう…。
いつものように楽しみたいのに、そんな気分になれない。
純一は、自分の心に変化が起こっていることにまだ気づいていなかった。
はしゃいでいる男性陣の中で、ひとりだけ沈んでいるように見える純一に
声をかけてくる女性がいた。名前は香澄と言った。
「純一君だよね、飲んでいる?さっきから考え事しているみたいね。
心配ごとでもあるの?」
「いや、そういう訳じゃ無いんだけど…、何だか気分が乗らなくて。」
「うふふ、そう言いながら出される料理は完食しているじゃない?
美味しそうに料理を食べる人だなぁ…てさっきから気になっていたんだ。」
「ああ、料理は食べるのも、作るのも好きでさ。
どんな味付けしているんだろう?とか、食材は何で作っているんだろう?
と考えながら食べていると夢中になっちゃうんだよね。
その味を自分で再現できないかなって料理をしている時、楽しいよ。」
「へぇ~、料理好きなんだね、純一君。今日はじめての笑顔だもの。
私は料理が嫌いで…、尊敬しちゃうよ。
じゃあ、例えば、今日のこのお店の肉じゃが、純一君はどう評価しますか?(笑)」
「このお店は健康指向だね。この肉じゃが、お水をあまり使っていないね。
食材の味がしっかり出ている。醤油は薄味だけど味がしっかりとあるよ。
…ということは醤油も生醤油を使っているんだろうね。味の伸びが違う。
牛肉のうまみがとても出ているけど脂っぽさがなくて食べやすいし、後口も良い。
玉葱や人参、じゃがいもから水が出るのを利用しているから、
存分に野菜のうまみが出ているね。
食材が味を表現する手伝いしかしていないんだ。料理人のポリシーを感じちゃうよ。」
「純一君、盛り上がりすぎ!(笑)
本当、料理好きなんだね。合コンでいろいろなお店を知れるのは
料理研究家?としては楽しいでしょうね!?」
香澄は純一の専門家のような言い方に笑いながらも、尊敬のまなざしだった。
…そうだった。
合コンで理想の女性を探しながら、いつもお店で出る料理をじっくりと
味わうのが好きだった。お店を選ぶのもだいたい僕だったし、
お店を選んでいる時が一番楽しいような気がする…。
合コン、何のためにしていたんだろう?

純一は、しばらく考え込んだ。
その後、香澄に自分がいかに料理が好きかを伝える場になった。
その合コンは、純一にとって何か忘れていたものを思い出したようなものになった。
香澄を純一の前に現せたのはロマンスエンジェルの働きかけだった。
純一が心から望むことに意識を向けさせ、行動にいたるサポートをするのが、
彼女の役目だった。
どうやら、純一は心の奥底に眠っていた思いに気づいたようだった。
彼は料理を通して、人を喜ばせたり、癒しの場を作ったりするのが好きなようだった。
この気づいた思いを純一が大切にしてくれることを祈るわ…。
純一は家に戻ると、最近習慣になりつつあるオラクルカードを引くのだった。
選んだ1枚のカードは…
『Ask for What You Want』 何がしたいか、訊ねてみて…。
だった。
これが本当に僕へのメッセージだとしたら、どういうメッセージなんだろう?
今夜の純一は、メッセージの意味を考えてみようと思うのだった。
今日の一連の流れが僕へのメッセージだとしたら…
料理が好きだった自分の思いに気づいたのは…
香澄さんとの出逢いはそれに気づかせてくれるものだったのかも…

自分の身の回りに起こる事象から、メッセージを受け取ろうとする純一だった。
ロマンスエンジェルの働きかけが少しずつだが、
純一の望む人生を実現させていった。その中に出逢いもあった。
(続く)

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