こんにちは、ジョギング好きな潤治です
朝もいいですが、ナイトランも無心になれて心地良いです。
さて、“彼が恋愛する理由” シリーズの第2回です。
最近、恋愛する人が少なくなっているとメディアが伝えるようになりました。10月の中旬からフジテレビで 「私が恋愛できない理由」 という月9ドラマが始まるようです。主題歌は安室奈美恵さん。視聴率良さそうです。
恋愛できない…なんて言われると、何だか“出来なきゃ駄目ですか?” という気持ちになりますが、恋愛は“するか・しないか” のように感じます。“してみよう” と思える機会に気づきたいなと思います。
“彼が恋愛する理由” シリーズ第2回。(第1話はこちら…)
合コンをして理想の彼女をゲットしようと頑張っている純一が、ある合コンで出逢った女性、寛美に自分の優柔不断なところを言い当てられます。彼を守護している恋愛の神さま、ロマンスエンジェルは、寛美を通して彼に伝えたいメッセージがありました。
純一に、“他人にどう見られているかよりも、自分がどうしたいか”
という気持ちに気づくために、寛美を彼の前に用意したのでした。
その合コンで、寛美は純一にストレートな言葉を彼に届けました。
“純一君は、誰にでも優しいよね。誰にでも気を遣って…。
でも、純一君自身は、この飲み会の場を楽しんでいる?
あなたが楽しんでいないのに、人に気を遣いすぎるのは、
優しさと優柔不断をはき違えているだけなんじゃないの?”
その言葉は純一にとって心に刺さるものだった。
良かれと思ってやっていたのに、そんな風に言われてしまうことに怒りを感じた。
【僕のことなんて何も知らないのに、このオンナは何を偉そうに!】
心の中で叫びながら、彼女に言い返した
“君みたいに気遣いのない人に言われたくないよッ。
さっきから、食べてばかりで少しは周りに気を遣ったらどうなんだよ。”
純一は、寛美を責めるような口調で言った。
“私には、純一君がとても気を遣いすぎているように見えてしまうの。
さっきから、あまり食べていないでしょ?
周りに気を遣って、合コン慣れしているように見えるけど、
あなたがここにいないような感じがするわ。
それが私は寂しく感じるの。”
寛美の言葉はとてもストレートな言葉だった。
彼にとって新鮮な感覚だったが、
何か自分のことを否定されてしまったような気がして、ショックだった。
“気を遣わない君には解らないよ、僕の気持ちは…。”
寛美へ精一杯の反撃をしたつもりだったが、
その言葉は独り言のようだった。
寛美はそんな彼を静かに見つめ、少し微笑んだかと思うと
彼の隣から違う席へと移ってしまった。
その合コンの席で再び、彼女と言葉を交わすことはなかった…。
純一にとって最悪な合コンは幕を閉じた。
寛美の言葉にすっかり落ち込んでしまった純一は、
家に帰ると、ベットの上に寝転んだ。
自分の家の天井が、見知らぬ天井のように見え、
自分の居る場所が何だか分からなくなってしまったような気がした。
“そうだ、こんな時はあのカードを引いてみよう…。”
純一は、本棚からオラクルカードと呼ばれるものを取り出した。
天使や妖精からのメッセージをもらえるカードらしい。
以前、本屋に立ち寄った時に、何だか惹かれ、数種類あったのだが、
その中から<妖精のカード>を選んだのだった。
カードを手元に置くと、手引き書通りにランダムに一枚のカードを引いてみた。
“昨夜の出来事はいったい何だったんだ?理想の彼女は現れるのでしょうか?”
と問いを持ちながら、選んだカードは…
『Romantic Partner』 というカード。
“バカな?何で、この状況でこのカードが出てくるんだ?
まったく当たらないじゃないか?バカにしているよ!このカード!”
純一はもう一度、違うカードを引いてみることにした。
そして、引いたみた2枚のカードは…
『Love Life』
『Patience,Please』
純一は絶句してしまった。
“我慢して下さいだって?やっぱりバカにしているよ、このカード。
愛の生活なわけないじゃないか!良い方向に進むどころか、
合コンをやり続けて、落ち込むことのほうが増えたよ、まったく。”
その様子を見守っていたロマンスエンジェルは、
彼に必要なメッセージを伝えられたことに満足だった。
純一の人生が転機を迎えようとしているので、彼に深い洞察力を持って、
その事態にのぞんで欲しいと思っていた。
しかしながら、ロマンスエンジェルからのメッセージに絶句し、
苛立ちを覚えている純一の姿に困惑してしまった。
どうすれば、彼に理解できる形でメッセージを伝えられるだろうか…?
しばらく、たたずむロマンスエンジェルであった。
(続く)