「回避行動」見えない足かせ
回避行動とは、不安を経験しないようにするため、不安な状況を意図的に避けることです。
やりたい、やってみたいと思いながら、躊躇したり、先延ばしにしてしまっていることはあるでしょうか?躊躇してしまう、結果を氣にして臆病になる、ついつい先延ばしにしてしまうというのはひとつの回避行動と言えます。
少しだけ、勇氣を出して、結果を氣にせずに、行動を起こしてみてもいいかもしれません。
しかしながら、何か大切なことを始めようする時、
「本当にできるのだろうか?」
「意味があるのだろうか?」
「これをやってすぐに役に立つのか?」
「稼ぐことはできそうか?」
「失敗したら、時間がもったいない…」
「今さらと周りのみんなに言われそう…」
そう思ってしまう場合もあります。
心理学でいう「回避行動」は、過去の失敗や、失敗に対する不安が、僕たちを無意識のうちに縛り付けているのかもしれません。
失われた「安心感」を再び
もし、世界中の人々があなたの応援団だったら?
もし、あなたの行動を、みんなが心から応援してくれていたら?
どうでしょうか?
きっと、あなたは、その行動を起こすのではないでしょうか。
では、そんな世界にするには、どうすれば良いのでしょうか?
子供の頃を思い出してみてください。
あの頃は、危ないと言われるとやってみたくなり、意味があるかないかなど考えずに、ただ楽しいから、やってみたいからというシンプルな理由で行動を起こしていました。
なぜ、シンプルに考えられたのでしょう?
それは、きっと世界が「安全」だと感じていたからではないでしょうか。
もし、走り始めて転んでしまったとしても、地面がやわらかくて、芝生が生い茂っていたら、どんな転び方をしても痛くはないでしょう。
何かをするのに躊躇したり、怖く感じたりするのは、転んでも痛くないという安心感を、いつの間にか、大人になるにつれて失ってしまったからかもしれません。
痛くない地面が広がる世界を作るには、どうすればいいのでしょうか?
世界を耕す、コミュニケーション
それは、「世界を耕すこと」です。
世界がいかにあなたを歓迎しているか、確かめることです。
転んでも痛くない世界を、自ら創り出すことです。
その鍵は、あなたから発信するコミュニケーションにあります。
- 近所の人と挨拶を交わす
- 公衆トイレの掃除をしてくれる人に御礼を伝える
- レジの人にまず御礼を言ってからおつりを受け取る
- 飲食店では、厨房にも御礼を伝える
- 困っている人がいたら、教えを乞うようにお手伝いをする
- 気になることはメールでなく、電話で伝える、訊ねる
そこに笑顔があると、さらに効果は倍増します。
発信する機会は、まだまだたくさんあります。
恥ずかしさや気まずさを乗り越えて、あなたから笑顔で発信してみてください。
たいていの人は、笑顔を返してくれます。
「可能性の芽」を育てる
こちらからほんの少しだけ働きかけたのに、多くの人は、それ以上の笑顔や御礼を返してくれます。
業務的な「ありがとうございます」ではない、心のこもった「ありがとうございます」を伝えてくれます。こちらから、ほんの少し勇気を出してコミュニケーションを始めることで、世界は多くの安心感を与えてくれます。
ということは、もし世界が危険で怖ろしいと感じるなら、それは、あなたが勇気を出さずに、地面がアスファルトのように固い世界を、自分自身で創り出してきたのかもしれません。
アスファルトの地面でいかに転ばないようにするかを学ぶよりも、あなたが転んでも痛くないような世界を創り出すことの方が大切なのです。
なぜなら、その姿を見た人も、「転んでも痛くないのかもしれない」と思えるからです。
あなたから、勇気をもらうでしょう。
あなたが世界を耕せば、あなたのまだ見つけていない可能性が芽を出すかもしれません。
転んでも笑顔で起き上がってこられる世界に、
今日、この瞬間からでも「耕す」ことはできます。