20代の頃、わたしは人生のどん底を味わっていました。
夢も希望も失い、どこで私の人生は間違えてしまったのか…。
絶望の中で過ごし、鬱と診断され休職をしていました。
自分の中では黒歴史とも言える20代ですが、それが今の私のライフパーパス(人生の目的)に繋がり、スピリチュアルな道へと進む原動力ともなりました。
ふと、一番の動機となったのはこの問い
「こんなにも、この人に惹かれるのは何故?
どうして、他の人では駄目なの?」
当時の体験談はちょこちょこと記事にしている話ですが、別の視点からまた紹介しますね。
決して報われないことが分かっている想い
20代の暗黒の時代を過ごしていたわたしは、身も心もボロボロになっていました。
そんな時に、とても惹かれる年上の男性がいました。
親しい友人関係から数年経て、ある日わたしはその人なしではいられないくらいの氣持ちになっていることに氣付きました。
けれども、彼は既婚者。決して報われない想い。
私のことを大切に想ってくれていたけれど、「いつか離婚して一緒になろう」なんていい加減なことは決して言わない誠実さを持った人でした。
(その前には、別居中の妻がいることを隠す、別れるから結婚しようというけど行動の伴わない駄目男と付き合ってた駄目な私でした…)
普通に、恋愛を楽しめる相手を見つければ良いのに。
同年代の女友達からは、当然ですが散々、否定されました。
既婚者が好き、しかも一緒になれないことも分かっている、望みがないなんて、時間の無駄。
「寛子がいくら言っても分からないなら、もう絶交だから!」
とまでいう友人もいました。
それくらい、私のことを心配し、前向きになって欲しいと思ってくれる友人が周りにいたのです。
そして私だって、もし友人にそんな恋愛をしている人がいたら、反対していたでしょう。
不倫なんて誰も幸せにならない、絶対良くないこと、と思っていたからこそ、自分自身も辛くて辛くてたまらなかったのです。
普通の恋愛が出来れば良かったのに…
どうして、こんなに苦しくて望みもないのに、こんなにこの人に惹かれ続けるのだろうか。
どうしても、自分の常識的な部分と折り合いが付けられない感情の、ここまで強い引力が働く理由を知りたかった。
理解して、自分の氣持ちを整理したかった。納得したかった。
「こんなにも、この人に惹かれるのは何故?
どうして、他の人では駄目なの?」
それが、一番の原動力だったのです。
強い想いには理由があった
休職し、報われない恋愛をしている私を、高校時代の恩師が心配してくれていました。
私の自宅の近くまで用事で来ることが時々あると言って、家を訪ねてくれることもありました。
そしてある日、何かのきっかけになればと一冊の本をプレゼントしてくれたのです。
飯田史彦著「生きがいシリーズ」の第1作目。
「生きがいの創造」でした。
当時ベストセラーになり、生まれ変わりや前世の記憶というものが、日常で語られる機会も増えたのです。
そしてここでは、前世の記憶をたどる方法として前世療法(ヒプノセラピー)も紹介されていました。
今の人生だけを見ていたら、どうしても説明がつかない彼に対する強い想い。
もしかしたら、それは前世の関係から紐解けるのかもしれない…何か、私のこれからの人生のヒントになるかもしれない。
人生に絶望し、運命を呪い、希望を見いだせずにいた私に、その可能性は一筋の光となったのです。
スピリチュアルな視点から今の状況をみたら、何か変わるのかもしれない…
結果的に、わたしは信頼できると感じたヒプノセラピストを探し、退行催眠を受けることになりました。
数回のセッションで幼少期の記憶を辿り、そして最後には前世の記憶までたどることになったのです。
前世で死に別れた、父だった人。
その死別の悲しみは、生まれ変わり、再会したことで、魂はとても喜んでいたのです。
出逢った時はとても良い関係でいたのに、私が離れたくないという強い想いに囚われたことで、強い強い執着や想い入れとなって、バランスを崩してしまったのですね。
けれども、退行催眠で前世での関係を理解したこと、今の人生では彼がいなくても自分の人生を歩めると分かって生まれ変わってきたこと。
そのセッションは、人生を変えるほどのきっかけとなりました。
前世のトラウマに囚われてずっと生きてきた私が、今の人生にちゃんと向き合えるようになったのです。
その時わたしはすでに、29歳。
人生30年近くかけてやっと、今の人生が始まった!と実感した瞬間でした。
スピリチュアルな旅の、始まりでした。
スピリチュアルな視点はもちろん、万能ではありません。
すべての人に必要かといったら、そうではないでしょう。
けれども、過去の私と同じように、人生に行き詰まりを感じていたり、自分でも折り合いの付けられない感情に囚われにっちもさっちもいかない状況にあるのだとしたら。
もしかしたら、高次元からみた視点が、何かの役に立つかもしれない。
今の人生を理解し、納得し、そして前に進むきっかけになるかもしれない。
このツールや体験を共有出来る方に、私の想いやメッセージが届けば良いなと。
私の出発点は、こんな想いから始まっています。
そして、この体験があるからこそでしょうね。
既婚者との恋愛で誰にも言えずに悩む方、結婚しているけれども魂の伴侶と出逢ってしまった人などから、ご相談が多い傾向があります。
天使からのメッセージは、彼らの持つ罪悪感すらも包み込み、優しく次のステップに導いてくれます。
余談
人への強い愛情や執着を持ちやすいのは、転生の多い賢者タイプに多い傾向です。
転生の少ない潤治にこういう話を振ると、そこまで強い想いで人を好きになるのは全く理解できないと言います。
潤治には、また別のスピリチュアルな道に導かれる動機があったのです。