いつもお読みいただき、本当にありがとうございます。
AQUA MIXT 潤治です。
先日の記事
「アイスひとつ選ぶにも、人生の教えがある(後編1)」
の続きです。
日常の何気ない選択に、気づきや学びがたくさんあります。
(後編1) では、日常にある葛藤に対して、
普段から彼がどう対応しているのかという物語でした。
ただただ、思い悩み、葛藤しているという状態です。
内的なコミュニケーションこそが質問力の醍醐味ですが、
彼の場合、
外界の情報に混乱し、自分が本当は何を望んでいるのか、
何を感じているのか、を見失ってしまうという状況でした。
それはなぜか?
損か得か?がベースにある質問では、彼の本当の望みは見つけにくく、
彼自身、自分の心に質問しているのではなく、思考に質問しているから、
心の声は聞き取り辛いのです。
では、怒濤の質問力で、
彼が何を望んでいたのかに気づくお話を…。
先日、彼は知り合いのセラピストが行っている
「質問力で思考の拡大をする」という定期セッションを受けた。
そこで日常で混乱しがちな思考を整理して、
本当に自分が何を望んでいるのかを常に見つけ出し、
外界の刺激に反応的にならず、
主体的に人生を生きる秘訣を知ったのだった。
つまり、
外界の騒音がいくらうるさくても、
その中で、自分のハートの声を聴く秘訣だった。
その時の彼は、
「コンビニで126円で売っているようなチョコバーアイスが、
1個98円・3個で280円…とお買い得。」
「アイスの特売 今日までの限定価格!」
という外界の刺激に、
いかにお買い得のものを買うか?
いつ買うか、今でしょ?
どうせ買うのなら、お得な買い方のほうが良い?
という思考にすり替わっていた。
しかし、彼は知り合いのセラピストが教えてくれたとおり、
変に気分が盛り上がったり、
苛立ちを感じてしまったり、
悲しい気分になったり…
と自分の感情が動き出したら、
質問力を使うことにしたのだった。
お買い得のバーアイスを買ったら、どんな気持ちになる?
チェリオを欲しいという気持ちはどこからくるんだ?
アイスを食べた後にどんな気持ちを得るんだ?
思う存分アイスを食べたいと本当に思っている?
チェリオを食べることで僕は何を得ようとしているんだろう?
その得ようとしているものは、他のものでも得られるだろうか?
チェリオに関する楽しい思い出ってあったかな?
僕にとって何が一番大切なものだろうか?
チェリオにまつわる悲しい思い出はあるだろうか?
そもそも、なぜチェリオを食べたいと思ったのだろうか?
昔、チェリオを食べていたとき、どんな気持ちで食べていただろうか?
未来の僕は、今の僕に何て言うだろう?
彼は自分と内的なコミュニケーションをはかるのだった。
しばらくすると…
外界の騒音が静かになり、
微かに心の声が聞こえてくるのが分かった。
「お買い得かどうかではなく、何を食べたいかを考えなよ。」
「一番大切にしているのは、心身の健康だよ。」
「チェリオを食べていると子供の頃の記憶が癒されるような気がしてさ。」
「母に禁止されていたチョコを食べていると禁を破る快感があるんだよね。」
「母を恨んでいたのかも。」
「自分らしく甘い物と向き合っていきたいな。」
「身体に及ぼす影響を考えて、賢い選択をしたい。」
彼は、周りの騒音に心を乱されるのではなく、
心の奥にある「本当に感じているもの」を見つけることを
定期セッションを受けてから、すこし上手になったように思っていた。
際だって感じるのは、
無駄使いが減ったこと
運気が上昇したこと
妙なテンションになることが減ったこと
思い悩むことよりも行動を起こすようになったこと
他人と比較しなくなり、自分に集中できるようになったこと
昔の記憶が癒され、その当時の自分に感謝するようになったこと
などだった。
―彼は結局、バーアイスを買わずに、
スーパーマーケットを後にした。
コンビニにも寄って、チェリオも見たのだが、
買わずに家に戻った。
そして、ほどなくして、
近くに住んでいる母親と夕食に出かけたのだった。
花束を手にして。
(おわり)
ギーで焼いたので、濃厚な味わいに。
豆乳のコクとジンジャーの香りが
ほどよく食欲をそそる
(彼のレシピから…)