彼が恋愛する理由(7)

ハッピーライフ恋愛・結婚

こんにちは、ジブリアニメ 「天空の城 ラピュタ」 に出てくるドーラの台詞 「40秒で支度しな」 と朝の洗濯前に自分に命令する潤治です。
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やらなければならないことが、大人になると増えるように思いますが、未来の自分のためにそれをしていると思うと、やりたいことに変わっていくかもしれません。
例えば、同じ洗濯をするのでも、清潔な自分・洋服を大切にしている自分・家族の衛生管理をする自分…、そんな自分でありたいと思いながらだと、やらなければならないことからやりたいことに変わります。どういう自分でありたいか…そのために洗濯をするのなら、どうするか?
義務感や役割から少し離れ、そんなことを考えてみるといいかもしれません。
さて、“彼が恋愛する理由” シリーズ第7回。(第1話はこちら…)
合コンをして理想の彼女をゲットしようと頑張っている純一でしたが、ロマンスエンジェルの働きかけで、自分自身が本当に望む姿を見出します。自分が何が好きで、どんな自分になりたいかを決めずに、それを恋愛相手に求めていた自分にも気づきます。
そして、アバンダンスエンジェルの働きかけはさらに続くのでした。
エンジェル(天使)の働きかけは一見遠回りのように思えますが、
その人の魂が本当に望むことのサポートなのかもしれません。今回の純一のように…。

純一は、料理学校へ通うことを決めていた。
それは専門的に料理を学びたいという思いからだった。
純一にたくさんのエッセンスをくれた料理店のオーナーたちに
憧れているというのもひとつだが、何より彼らの人生へ対する姿勢に
とても共感できたし、自分の中の熱い情熱のようなもの
呼び醒まされたような気がしたからだった。
昔のような…、
 料理学校へ通えば、僕は変われる。
 料理学校が、僕を変えてくれる。

今度はそんな他力本願の僕じゃない。
僕のこれからの人生を創造していくひとつの手段として、
料理を習っていきたい。
 料理を通じて人を笑顔にすること
 気持ちを込めて、料理をすること

今まで、とても自分のことを過小評価していたような気がする。
もっと人生に可能性を見てもいいのかもしれない。
静かな決意を純一は感じていた。
久しぶりにオラクルカードを引いてみようかな?
オラクルカードのデッキを取り出し、一枚引いてみた。
『Happily ever after 幸せな結末 めでたしめでたし
『Romantic Partner
ロマンティックな相手
また、このカード?
料理学校へ行くと出逢いがあるっていうのだろうか?
それにしても、ハッピーエンドみたいなことをいうカードだな。
幸せに暮らしましたとさ…ってことだもの。
このカードのことは、理解できなくても胸にしまっておこうっと。
最近、カードのメッセージがその時に理解できないこともあるって解ってきたよ。
そんな時は胸の内にしまっておくことにして、
後から、そういうことだったんだぁ…と理解できればいいんだ。
実際、僕の予想を超えたこと、出逢いが起こって、今の僕がいるのだから。
早速、料理学校への入学手続きをし、通うことにしたのだった。
ロマンスエンジェルは純一の姿を見守っていた。
彼は、人生の可能性を信頼し始めてくれたわ。
予測を手放し、仄かな予感に従って行動するようになった。
私たちが彼らにするサポートは、彼らの予測がつかないことが多い。
だって、彼らはすぐに損得を気にし、見返りの早さや結果を重視しがちで、
まるで、私たちのサポートを災難のように感じ、遠ざけようとしたり、
無視してしまうのだもの。
私たちのサポートを受け取らないのに、見当違いなお願いをするの。
でも、彼は今回、ようやくメッセージが伝えることを予感として、
胸の内にしまってくれるようになったわ。
予感こそが、魂の声ということに気づいてくれるかしら。
料理学校へ通う初日。
クラスに入った純一は、女性を多さに圧倒されていた。
出逢いを求めていた頃は、必死に女性を集めていたのに、
こんなに集まっているところに自分がいるのも、何だか皮肉なもんだな。
純一は苦笑した。
そのクラスでは、料理の提供センスやメニュープランなどを
まずは習おうと思っていた。
それに少しずつ肉付けしていくような計画だった。
お世話になったオーナーたちには、今後の勉強のために
お店でアルバイトをさせて欲しいと頼んだら、快く受け入れてくれた。
熱意が伝わったのかもしれない。皆、優しい人ばかりだった。
実習をするために、数人のチームに別れた。
男性はひとりか…と思っていると、チームの人たちの自己紹介が始まった。
「…えっと、名前は、高橋 寛美です。
食を通じて人を笑顔にできるような空間を創りたいと
思っています。これからよろしくお願いします。」

…ん? さらっと皆の自己紹介を聞いていたが、その彼女の声を純一は思い出した。
 あなたが楽しんでいないのに、人に気を遣いすぎるのは、
 優しさと優柔不断をはき違えているだけなんじゃないの?

あの最悪の合コンの彼女だ!寛美だ。見上げると覚えのある女性がいた。
何でこんな所に?何で?
(続く)

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